新宿のヨガ資格専門スクールSHRI YOGA SCHOOLの広報スタッフ・
フリーランスのヨガ講師の植田マミです。

”自律神経をととのえるためのヨガ”は、
どのような視点でシークエンスを作成すれば良いか?

少し前のコラムで「ヨガで自律神経はととのうのか?」
ということを書きました。

復習にはなりますが、
そもそも自律神経とは、
「周りの環境に合わせて体内をコントロールするシステム」
24時間動き続け、私たちの意志でコントロールすることはできない。
周りの環境は五感で察知している。

自律神経は脳にある視床下部というところに司令塔があります。
そこから脳幹や脊髄に作用し、全身に伝達されます。

2つのチャネルがあります。
どちらかが優位になっています。

①交感神経
「活動・興奮」
日中のお日様が出てる時間に優位になる神経です。
仕事中や、運動中の状態です。

②副交感神経
「休息・リラックス」
夕方から夜に優位になる神経です。
眠る前やお風呂に入っている状態です。

主に日中に①、夜に②が優位になります。

それではこちらを元に3つの視点から、
自律神経を整える方法についてお伝えします。

ウォームアップで背骨にアプローチ

「背骨は自律神経の通り道」

交感神経系のルートの大半は、脊髄のすぐ外の左右両側に位置しています。副交感神経系のルートは、それぞれ支配する内臓の付近または内部に存在します。

背骨というのは首からお尻の割れ目のあたりまで繋がっています。体全体の背面が緊張していると自律神経が乱れているとも言えるのです。

実際に、不眠や体のだるさ、倦怠感を感じている人に背骨を丸めようとしてもらうと、びっくりするほど丸まらないことがほとんどです。その場合、忙しい日常や心身のストレスによって交感神経優位の時間が長く、背骨の両サイドにある交感神経過多という原因を想像することができますね。

「自律神経をととのえるヨガ」には背骨6方向を動かすウォームアップを入れましょう。

屈曲・伸展・

側屈・回旋(左右)

背骨が動きづらい方は首だけしか動かせなかったり、腰椎ばかりを動かして胸椎は動かせていなかったりするので、アジャストや言葉のわかりやすいインストラクションを使って、意識すべき場所を明確化して伝えることも大切です。

特に胸椎の動きは肩甲骨と連動しているので、肩甲骨の内転・外転の動きも入れるとさらにグッドです!

座位で行った後に四つばいや立位でも同じ脊椎6方向の動きを入れると、さらにほぐれるので良いです。

自律神経をととのえるのに効果的なフローヨガ

フローヨガ=流れるようにポーズを連続していくスタイル
なぜフローヨガがいいのかというと、心拍数が上がりやすいからです。

心拍数が上がる=緊張状態=交感神経優位では?と思った方もいらっしゃいますよね。

運動すると交感神経が活性化しますが、
それを抑えるために副交感神経も同時に活性化するという協調性拮抗作用があります。

また、最大心拍数の7割程度の心拍数は、
効果的に副交感神経優位に導くことができるとも言われています。

ハタスタイルでも自律神経をととのえる効果はありますが、
より心拍数をあげるという意味で
私は自律神経をととのえるヨガではフロースタイルをおすすめしています。

そしてその時の誘導で呼吸の誘導”吸う、吐く”を伝えることも
体の動きと同じくらい同じくらい大事にしています。
呼吸は呼気(吐く)=副交感神経、吸気(吸う)=交感神経と連動していて、
唯一私たちが意図的に行える自律神経をととのえる手段です。

後半は前屈、背骨の屈曲ポーズを入れる

先ほども言ったように、

呼気(吐く)=副交感神経を優位にします。
背骨の屈曲=前屈は吐く息が優位になりやすいポーズです。
尚且つ、交感神経で縮まりやすい背骨を緩めるポーズでもあります。
なので前屈のポーズをホールド長めに行うのがいいでしょう。

例えば座位の前屈で考えてみます。

質問です。
クラス後半、リラックスのフェーズの時の”長座前屈”、最初から背骨は丸まっていいのでしょうか?
・・・

・・・

答えは、まずは背骨が伸び、骨盤が立った状態で前傾し(アライメントをととのえる)、
数呼吸してから、今度は力を緩めて、背骨が丸い状態で数呼吸します。
この方法がおすすめな理由は、
正しいアライメントでポーズを取らないと、怪我につながるのと、
正しいアライメントで入ってから緩めることで、よりポーズをキープするのが快適になり、呼吸が深くなるからです。

無理やりぎゅうぎゅう前屈しても痛くて、闘争精神が出ちゃいますから。

この三つを意識して
「自律神経をととのえるヨガ」のシークエンスを考えてみてくださいね。
ストレスの多い現代社会に生きるみなさんのととのえツールとしてヨガを伝えてあげてください^^

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植田マミ
ヨガイベント主催、ヨガスクールPR、指導はオンラインヨガをメインにフリーランスヨガ講師として活動しています。
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