新宿のヨガ資格専門スクールSHRI YOGA SCHOOLの広報スタッフ・
フリーランスのヨガ講師の植田マミです。

ヨガを始めたばかりの人が疑問に思う
「ヨガは鼻呼吸?口呼吸?」
「ヨガはなぜ鼻呼吸なのか?」
についての記事を書いていこうと思います。
質問をいただいたことで改めて考える良い機会をいただけるので感謝です☺︎

◎ヨガは基本”鼻呼吸”で行う

ヨガでは呼吸のコントロールの練習のことを”プラーナヤーマ”といいます。
”プラーナ”と”アヤマ”を掛け合わせたサンスクリット語です。
分けて解釈すると、
”プラーナ”=生命力、”ヤマ”=ルール、規範。
ヤマの語源は”アヤマ”=次元の拡大。
つまり、プラーナヤーマは”生命力を正しく拡大させる規範”という意味を持ちます。

プラーナヤーマには何種類もの技法がありますが、基本鼻呼吸で行います。
シータリープラーナヤーマ、シータカーリープラーナヤーマを除く全てにおいて、
また指導者からの特定の指示があった時のみ口呼吸を用います。
鼻が詰まっている場合には、鼻うがいや鼻オイル点鼻をしてそれを解消してから行います。

また、クラスの終盤でリラックスをしたい時には口呼吸の指示を受けることがあります。
口から吐く息では自律神経の副交感神経が優位になりやすいからです。
(ため息をつくとホッとしますよね。)

◎ヨガの経典に記されている”鼻呼吸”

B.K.Sアイアンガー著「ハタヨガの真髄」のプラーナヤーマの説明の中に”プラーナーヤーマ実習中の呼吸は、シータリー・プラーナーヤーマおよびシータカーリー・プラーナーヤーマを除き、鼻で行なうこと。”と書かれています。

スワミ・サテャナンダ・サラスワティ著「アサナプラナヤマバンダ」にも”特に何か指導を受けた場合以外は、常に口からではなく算から呼吸をしてください。両方の鼻孔はきれいで呼吸が自由に通るようにしてください。粘液の妨害物はネティやカパルティなどにより取り除かれるでしょう。”と書かれています。

歴史的にヨガは鼻呼吸と定義されています。

◎健康を保つ”鼻呼吸”

鼻から吸った息は鼻腔を通る間に加湿され、浄化されます。
鼻毛や粘膜があるからです。
ウイルスや細菌を除去してくれる働きがあります。
口から吸った息はウイルスなどをそのまま体内に入れてしまうことになります。
風邪や口臭の原因になってしまうんですね。

また、自律神経の中枢”視床下部”は鼻の奥にあります。
そこが呼吸によって冷却されるので、自律神経が整いやすいとも言われています。

口呼吸をすると、浅くて速い呼吸になります。
鼻呼吸をすると、深くてゆっくりとした呼吸になります。
1分間の平均的な呼吸で比べると、口呼吸は15回、鼻呼吸では12回です。

実は、寿命と呼吸数が左右しているということも言われています。
例えば、動物のお話をします。
錦蛇、象、亀などの呼吸がゆっくりな動物は寿命が長いです。
鳥、犬、ウサギのような呼吸の速い生き物は寿命が短いです。
人間もゆっくりとした呼吸を繰り返している方が寿命が長いと言われています。
呼吸は心臓と直接関わっているからです。
ゆっくりとした呼吸は心臓を強くし、栄養を行き渡らせ、安定した精神を保ちます。

 

◎無理なコントロールは逆効果

ヨガのポーズも同じですが、無理は禁物です。
快適な呼吸が大切です。
息を止める保息=クンバカの練習や、カウント、鼻口の使い方など、
無理をしてコントロールする必要はありません、努力はします。
呼吸は脳をコントロールします。メンタルコントロールにもつながるということです。
また、肺はとても繊細な器官です。傷つきやすいので、無理をしません。
”快適”な呼吸を努力しながら練習しましょう。

呼吸が整うことで骨格までもが整います。呼吸筋は体幹とつながっているからです。

SHRI YOGA SCHOOL 広報・フリーランスヨガ講師
植田マミ
ヨガイベント主催、ヨガスクールPR、指導はオンラインヨガをメインにフリーランスヨガ講師として活動しています。
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